Google Cloudは10月20日、米国の連邦・州・地方の行政機関向けに「Gemini for government services」をプレビュー公開したと発表した。同社が今月初めの「Gemini at Work」イベントで発表した、目標を与えると計画を立てて業務システムを横断的に操作する汎用エージェント「Gemini agent」の、行政機関向け版という位置づけになる。一般提供の開始時期は明らかにされていない。
構成要素は、各分野の専門家が作成した業務手順をエージェントに適用する「スキル」、データを移行せずに既存のケース管理・ERP・人事・コラボレーションシステムや連邦データ源に安全に接続する「コネクタ」、FOIA(情報公開請求)文書の洗い出しや開示前の墨消し作業などを担う外部ベンダー製の「パートナーエージェント」(重要な操作は必ず人間が承認)、そしてVPC Service Controls・顧客管理鍵(CMEK)・Assured Workloadsなどを横断的に適用する統制基盤の4つ。出力には根拠となる文書への引用が付与される。
想定される業務としては、連邦規則集(CFR)や官報、州法を根拠を示しながら調べる政策調査、SharePointやDrive、メールアーカイブを横断したFOIA関連文書の洗い出し、機密情報を検出し開示根拠となる適用除外条項ごとに分類した上で監査証跡を残す墨消し作業、連邦調達規則(FAR)に基づく入札評価、2 CFR 200(連邦補助金規則)に照らした経費監査、書類の様式確認、平易な言葉での公的告知文の作成などが挙げられている。処理はFedRAMP High認証に対応したAssured Workloads環境で行うことができ、許可なく顧客データをGoogleの基盤モデルの学習に使うことはないとしている。
初期の連携先として、ミズーリ州とアメリカ合衆国保健福祉省(HHS)の名前が挙げられた。ミズーリ州AI・イノベーション局のティム・マルチェフスキー局長は「住民は、行政が書類仕事のスピードではなく、現代生活のスピードで動くことを期待している。日常業務を自動化することで、ミズーリ州民へより速く、より良いサービスを提供できる」とコメントしている。



