本人確認プラットフォームのProofと、ステーブルコインUSDCを発行するCircle Internet Groupは2026年10月19日、AIエージェントによる「身元証明付き決済」の仕組みを共同デモとして発表しました。米ラスベガスで10月19〜21日に開催中の金融業界カンファレンスMoney20/20にあわせ、会期中Proofのブース(#5069)で実演されています。買い物を代行するAIエージェントが、Proofが6月に公開した本人確認プロトコル「x401」(HTTPの401レスポンスを応用した仕組み)を使って「誰の代理として行動しているか」を示す検証済みクレデンシャルを提示し、続いてCircleの「Agent Wallet」から、業界標準規格「x402」(HTTPの402レスポンスを応用し、Linux Foundationが管理)を使ってUSDCで決済を完了する、という一連の流れを実演しています。
この仕組みでは、加盟店側はProofが公開している鍵情報を使って、その場でクレデンシャルの正当性を検証できます。Proof側への都度の問い合わせや、買い手の個人情報を加盟店側で保存しておく必要がないのが特徴です。あわせて、後から取引への異議が生じた場合に備え、誰が購入を承認したかを示す署名付きの記録も保持する仕組みになっています。両社は今回の発表をあくまで「デモ」と位置づけており、この仕組みを実際に運用している加盟店名は明らかにしていません。
x401にはVisa・Circle・Oktaなどが協力企業として関わっており、x402はLinux Foundation傘下で40以上の団体が支持する規格です。AIエージェントが人に代わってオンラインで決済まで行う「エージェント型コマース」が急速に広がるなか、「このエージェントは本当にその人の代理なのか」「支払いの責任は誰が負うのか」という身元確認・信頼の確保が課題となっています。CircleのプロダクトVPを務めるGagan Mac氏は、企業がAIエージェントによる取引を信頼できるようにする方法を両社で引き続き探っていく、とコメントしています。



