アリババのAI開発チーム「Qwen」は2026年9月18日、テキスト・画像・音声・動画を横断的に理解できる新しいオムニモーダルAIモデル「Qwen3.8-Omni-Flash」を発表した。同社によると、内容の理解、タスクの計画、ツールの実行、結果の出力までを一体的にこなすエージェント機能を軸に設計した、Qwenとして初のオムニモーダルモデルだという。
最大の特徴は、音声や動画を含めても最大100万トークンという大規模なコンテキストウィンドウに対応した点だ。長時間の会議録音や動画コンテンツをまとめて入力し、内容の要約やタスクの実行に活用できる。あわせて、長時間・リアルタイムのマルチモーダルワークフロー向けに「Qwen-MM-Plugins」と「Qwen-Live Harness」という周辺ツール群も同時に公開された。
アリババは、前世代モデル「Qwen3.5-Omni-Plus」と比べて30種類の評価ベンチマークの平均スコアが2割超向上したと説明しており、音声・動画エージェントやコーディング、長文コンテキスト処理などで性能向上が確認されているという。APIの入力価格は100万トークンあたり0.8元からとされる一方、現時点ではオープンウェイトとしての公開はなく、QwenCloudやAlibaba Cloud Model Studioなどクラウド経由での提供に限られる。
音声・動画理解と行動計画・ツール実行を一つのモデルに統合する動きは、OpenAIやGoogleなど競合各社でも加速しており、今回の発表は中国発モデルがオムニモーダル・エージェント市場での存在感を一段と高めていることを改めて示す事例といえる。



