米テキサス州の電力系統運営者ERCOT(電力信頼性評議会)が、AIデータセンターからの新規の系統接続申請の処理を一時凍結したと相次いで報じられている。背景には、アボット州知事が8月3日に出した執行命令があり、ERCOTへの接続を希望するデータセンター事業者を対象とした包括的な監査の実施を指示していた。
州が問題視しているのは、実需要を大きく上回る「幽霊需要(ghost demand)」の存在だ。米中部一帯の送電網に対するデータセンターからの電力接続申請の合計は、2023年の約48ギガワットから現在では474ギガワット超まで膨らんでいるとされる。しかし申請の多くは重複していたり、資金や実行力を欠く事業者によるものだったりする可能性が高く、実際には建設に至らない計画が送電網整備計画の障害になりかねないと指摘されている。
同様の動きはテキサス州にとどまらず、ペンシルベニア州やオハイオ州など他のデータセンター集積地でも、実現性の乏しい計画を選別するための独自ルール整備が進んでいる。電気料金の上昇や政治的反発を招くリスクを避けたい各州当局と、AIインフラ拡大を急ぐ事業者との間で、送電網をめぐる緊張が全米規模で強まっている。
出典: BNN Bloomberg



