The Wall Street Journalが確認したとされるAnthropicの非公開IPO目論見書草案の内容を、Reuters・Al Jazeeraなど複数メディアが報じた。それによると、2026年上半期(1〜6月)の売上高は163億ドルで、前年同期の11億ドルから約15倍に拡大した。一方で同期間の純損失は807億ドルとなり、前年同期の130億ドルから大きく膨らんだ。報道では、損失の大半にあたる720億ドルは、将来株式に転換され得る資金調達手段の評価額上昇を反映した非資金性の会計処理によるものであり、実際の事業運営に伴う支出ではないと説明されている。
四半期ごとの内訳では、第1四半期の売上高が47億ドル、第2四半期が約115億ドル前後とされ、さらに10月14日にIPO投資家向けに開かれた説明会では、第3四半期の売上高が前四半期比45%増の168億ドルに達したと伝えられたという。また上半期の売上高のうち2〜2.5割を、名前の明かされていない顧客2社だけで占めているとも報じられており、特定顧客への依存度の高さが目論見書のリスク要因として記載されているとされる。
インフラ投資面では、6社のパートナーから調達する計算資源に今後10年間で少なくとも518億ドル以上を投じる計画で、その約8割は使用量にかかわらず支払い義務が生じる契約だと報じられている。IPOの時期をめぐっては、11月9日の週に投資家向け説明(ロードショー)を開始し、感謝祭(11月26日)前の取引開始を目指しているとの報道がある一方、想定評価額は一時語られた約2兆ドルから、1兆8000億〜2兆ドル程度に下方修正されつつあるとも伝えられている。なお、この目論見書草案は米証券取引委員会(SEC)のEDGARには未掲載の非公開文書であり、報道内容は匿名の関係者情報に基づくものである点には留意が必要である。



