米アリゾナ州控訴裁判所(第1管区)は9月30日、2021年に起きたあおり運転トラブルに絡む殺人事件で、被告ガブリエル・ホルカシタス受刑者に下された10年6か月の量刑を破棄する判断を下した。有罪判決自体は維持されたが、量刑のみが取り消され、下級裁判所での再量刑が命じられた。
問題となったのは、2025年春の量刑審理で被害者クリス・ペルキー氏本人の生前の投稿や文章をもとにAIで生成した映像が法廷で再生され、被害者が「心から話す」形で被告への言葉を述べたことだ。審理を担当した裁判官はこの映像を「気に入った」と評し、被害者の意思を反映したものとして量刑の判断材料にしていた。
控訴裁は、犯罪被害者には量刑審理で意見を述べる権利が州法上認められているものの、それは被告の適正手続きを受ける憲法上の権利に優先するものではないと指摘した。量刑時に裁判所が参照できる情報は審理時より幅広いとはいえ、一定の信頼性を備える必要があり、AI生成映像はその水準を満たしていなかったとして、裁判官がこの映像に影響された判断は「根本的な誤り」だったと結論づけた。
出典: ABC15 Arizona



