Googleは9月2日から、Gemini向けの「カスタム指示」機能の対応範囲を広げる展開を段階的に始めた。カスタム指示は、毎回のプロンプトで同じトーンや書式、役割設定などを繰り返し入力しなくても済むよう、ユーザーがあらかじめ好みの指示を保存しておける機能で、今年5月にGoogleドキュメント向けにまず導入されていた。今回の展開により、Drive内の「Ask Gemini」やChat内の「Ask Gemini」、さらにGmail・Sheets・SlidesのGeminiサイドパネルでも同じ指示が使えるようになる。展開は最大15日かけて順次行われ、対応する機能へのアクセス権を持つWorkspace顧客であれば追加設定なしで利用できるという。
特徴の一つが、アプリをまたいだ指示の同期だ。例えばGmail上でGeminiに指示を追加すると、その内容はドキュメントやSlides、Sheetsのサイドパネルにも自動的に反映される。ユーザーは最大1000件までの指示を保存して使い分けることができ、個別のプロンプトであえて矛盾する指示を出せば、保存済みの設定より優先してその場限りの指示に従わせることも可能だとしている。
Googleは今年5月のドキュメント向け導入時から、Geminiに利用者ごとの好みを永続的に覚えさせることで、毎回の指示出しの手間を減らす方向性を打ち出しており、今回の展開はその対象をWorkspace全体の主要アプリへ広げる位置づけといえる。生成AIを日常的な文書作成・コミュニケーション業務に定着させる競争が続く中、Googleとしてはこうした「使うたびに指示し直さなくていい」体験の広さを強みにしたい考えとみられる。



