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米控訴裁、AI訓練での著作物利用に「公正利用」認めず Thomson Reuters対Ross Intelligence訴訟で連邦高裁初の判断

公開日: ・出典: Courthouse News Service

フィラデルフィアに拠点を置く米第3巡回区連邦控訴裁判所は9月29日、法律データベース「Westlaw」を運営するThomson Reutersが、AIを使った法律検索サービスを手がけていたスタートアップRoss Intelligenceを相手に起こした著作権訴訟で、一審のステファノス・ビバス判事による判断を支持する決定を下した。AIモデルの学習に用いた著作物について「公正利用」の抗弁が認められるかどうかを米国の連邦控訴裁が判断した、初めてのケースとされる。

訴訟は2020年に提起されたもので、Thomson Reutersは、Ross Intelligenceが同社と提携関係にあったライセンス企業を通じてWestlawの「ヘッドノート」(判例の要点をまとめた要約文)を多数入手し、Westlawと競合する自社のAI検索サービスの学習に無断で利用したと主張していた。一審は2025年2月、Ross IntelligenceがヘッドノートをThomson Reutersと同じ目的で利用し、同社と直接競合する製品を作ろうとしていたことを理由に、公正利用の抗弁を認めない判断を下していた。

控訴審の3人の判事は、Ross Intelligenceによるヘッドノートの利用は「変容的な要素が乏しい」うえ、商業目的が強く、Thomson Reuters側の市場に実質的な損害を与えるものだったと結論付け、一審の判断を支持した。判決文はタミカ・モンゴメリー=リーブス判事が執筆したが、当事者双方による非公開情報の黒塗り範囲の調整が済んでいないとして、公表時点では一部が非公開のままとなっている。

今回の訴訟はテキスト生成を行わない非生成AIの検索ツールが対象であり、ニューヨーク・タイムズ対OpenAIなど生成AIを巡る他の著作権訴訟とは事情が異なる面もある。ただ、「著作物を使って元の権利者と競合する商品を作った」ことを公正利用の抗弁を退ける決定的な要素とした今回の判断は、多数進行中の生成AI関連の著作権訴訟にも影響を及ぼす可能性があるとみられている。

出典: Courthouse News Service

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