Anthropicは10月30日、Claude Developer Platformのリリースノートで、Claude Opus 4.8の「Fast mode(高速応答)」を廃止すると発表しました。同リリースノートによると、Fast modeは2026年11月30日に削除され、それ以降は`claude-opus-4-8`に対して`speed: "fast"`を指定したリクエストはエラーになります。Fast modeを使い続けたい場合は、新しいモデル「Claude Opus 5.5」への移行が必要だとしています。
公式ドキュメントのFast modeページによると、Fast modeは同じモデルをより高速な推論設定で動かす機能で、知能や能力自体は変わらず、出力トークンの処理速度(OTPS)が標準時の最大2.5倍になるとされています。現在Fast modeに対応するのはClaude Opus 5.5・Claude Opus 5・Claude Opus 4.8の3モデルですが、提供状況には差があり、Opus 5.5はClaude API・Claude Models on Google Cloud(Anthropic managed)・Microsoft Foundry(Azure)で安定版として提供される一方、Opus 5とOpus 4.8は研究プレビュー段階(Claude APIのみ)に留まり、利用には`fast-mode-2026-02-01`というベータヘッダーが必須です。Opus 5.5はこのベータヘッダーが不要で、料金も公式の価格表によると100万トークンあたり入力$8・出力$40(米ドル)と、Opus 5/Opus 4.8のFast mode料金(入力$10・出力$50)よりむしろ安く設定されています。なおFast modeはBatch APIおよびPriority Tierのコミットメントとは併用できない点も、同ドキュメントに明記されています。
AIGNALは、この変更が主にAPI経由でOpus系モデルのFast modeを本番ワークロードに組み込んでいる開発者・運用担当者に関係すると見ます。対象は研究プレビュー扱いのOpus 4.8のFast modeに限られ、Opus 5.5の通常モードやOpus 4.8自体のサービス終了ではない点に注意が必要です。とはいえ廃止までの期間は発表から1か月程度と短く、リトライやフォールバック処理に`speed: "fast"`を固定で指定しているコードがあれば、11月30日より前に動作確認をしておく必要があります。移行先のOpus 5.5はベータヘッダーが不要になるぶん実装は簡素化できますが、公式の移行ガイドによれば既定で推論(thinking)が有効になるなど他にも挙動差があり、単純なモデル名の置き換えだけでは済まない場合がある点は留意すべきです。



