Anthropicは10月29日、Claude Developer Platformのリリースノートで、組織のトークン使用量とコストを分析できる新しいAPI「Usage and Cost Analytics API」をベータ公開したと発表しました。`/v1/organizations/analytics/usage`(トークン数・リクエスト数を返す)と`/v1/organizations/analytics/cost`(USD建てコストを返す)の2エンドポイントからなり、公式ドキュメントによると、同一のエンドポイント・パラメータ・レスポンス形式でClaude Console(Claude Platform)組織とClaude Enterprise組織の両方に対応するのが特徴です。従来は、Console組織はAdmin APIの「Usage and Cost API」、Enterprise組織は別建ての「Claude Enterprise Analytics API」をそれぞれ使う必要がありましたが、新APIはその垣根をなくしています。
公式ドキュメントによると、新APIは`group_by[]`で最大5つのディメンション(モデル・ワークスペース・APIキー・実行者(ユーザー/サービスアカウント/連携クラウドIDなど)・サービスティアなど)を同時に指定でき、使用量・コストのどちらも1分・1時間・日次の時間粒度を選べます。これに対し旧来のCost APIは日次(1d)粒度のみに限られ、グルーピング軸もワークスペースまたは説明文(description)ベースに留まっていました。利用にはベータヘッダー`anthropic-beta: analytics-usage-cost-2026-08-24`が必要で、Console組織はAdmin APIキー、Enterprise組織は`read:analytics`スコープ付きのキーで認証します。なお、旧来の2系統のAPI(Usage and Cost APIおよびClaude Enterprise Analytics APIの該当エンドポイント)は、公式ドキュメント上「引き続きサポートされる」と明記されています。
AIGNALは、この変更が主にAPI経由で複数のワークスペース・APIキー・チームにまたがってClaudeを使っている企業・チームの経理・運用担当者に関係すると見ます。コスト集計を分単位・時間単位まで細かく追えるようになる点は、プロンプトキャッシュの効果測定や特定のキー・モデルへの支出急増の検知に役立つはずです。ただし現時点ではベータ版で、廃止時期が明記されていない旧APIからの移行を急ぐ必要はなく、Admin API機能を持たない個人アカウントの利用者には直接関係しません。また本発表はAnthropicの公式リリースノート・ドキュメントに基づくものですが、実際の移行の手間や既存の監視ダッシュボード(Datadog・Grafana Cloudなど)側の対応状況までは確認できておらず、今後の動向を見守る必要があります。



