Teslaは9月3日、テキサス州オースティンで自律走行専用車「Cybercab」のロボタクシーサービスを正式に始動させた。同社の既存モデルを転用したこれまでのロボタクシーとは異なり、Cybercabは自律走行のみを前提に設計された初の車種で、ハンドルもペダルも備えない2人乗りとなっている。走行制御はTesla独自の完全自動運転(FSD)ソフトウェアと最新のAI4コンピューティングプラットフォームが担う。発表の場は大々的なイベントではなく、オースティン中心部での招待制・小規模な集まりにとどまり、一般向けのライブ配信も行われなかった。大きな発表イベントを期待していた一部のファンからは戸惑いの声も上がったという。
公開された仕様によれば、Cybercabは48kWhのバッテリーパックと219馬力のモーター1基を前輪に搭載する単一モーター駆動で、車両重量は約3113ポンド(約1412kg)とTesla史上最も軽い量産車になるという。これはModel 3よりも約400ポンド軽い計算になる。走行距離は非調整の試験値で418マイル(約673km)とされているが、実際の実走行に近い効率を踏まえた数値はこれより低くなる見込みだ。
始動時点でテキサス州のロボタクシー車両登録のうち45台がCybercabだったとされ、イベント参加者はこの日、無人運転のCybercabに試乗した最初の利用者となった。一般向けの提供は翌9月4日から始まっており、当面はTesla既存のModel Yベースのロボタクシー車両群と並行して運用される見通しだ。
今回の始動は、競合Waymoが1週間前にデンバー・サンディエゴ・タンパの3都市でサービスを新たに開始し、進出済み都市を14都市に広げた直後のタイミングとなった。Waymoは、カメラなど単一のセンサーのみに依存する「純粋なエンドツーエンド」型の自律走行では十分な安全性を確保できないと従来から主張しており、多様なセンサー構成を採用しない企業への牽制ともとれる発言を続けている。ロボタクシー市場での競争は、車両設計の思想の違いも含めて激しさを増している。
出典: Forbes



